「図書館×ゲーム」活動報告日誌

全国の図書館で、アナログ・デジタルゲームを中心とした様々な企画を行っている格闘系司書の活動を紹介しているブログです。

広島中央図書館さんで研修講師をしてきました

タイトル通り、広島中央図書館さんで、図書館でのボードゲーム活用の研修講師をしてきました。

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図書館の方や本庁の方など10数人の皆さんに参加していただきました。

今回は時間に余裕を取ってもらえましたので、お話60分、ボードゲーム体験120分で行いました。

 

時間に余裕があったので、関連本や体験には時間がかかるゲームの紹介などを行えて良かったです。

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参加された皆さんも大変興味深く熱心に聞いてくださり嬉しかったです。

 

かなり前向きに考えてくださっていたので、もう少ししたら広島の図書館でボードゲームが増えるかもしれないですね。

 

図書館でのおすすめボードゲーム② 【広辞苑かるた】

図書館での資料提供や本の紹介に繋げやすいボードゲームを紹介している「図書館でのおすすめボードゲーム」シリーズです。

 

今回は、岩波書店公認のゲーム【広辞苑かるた】をご紹介します。

読み手は「【単語の意味が書かれたカード】を読み上げ」取り手は、その意味から単語を類推し【単語カード】を取ります。

誰もが知ってるカルタのルールで遊べますので、ボードゲームに慣れてない人でも遊ぶことができます。


【読み札の例】
「小才が利いて、いらぬ世話をやくこと」

【取り札の例】

貴種流離譚」「推し言」「鈴木カップリング」「才太郎畑」

 

広辞苑の現物を用意しつつ遊んだり、他の辞典にはどう書かれているかなど、図書館ならではの遊び方をすると、より楽しく遊ぶことができます。

ここから辞典辞書に興味を持ってもらい『舟を編む』や、『ことばハンター』などの関連図書を紹介する事もできます。

 

内容的には結構難しいのですが「むずかしくない広辞苑かるた」もあるので、こちらでしたら小学校中学年くらいから遊ぶことが出来ると思います。

 

 

【前回】↓

図書館でのおすすめボードゲーム【マンガすごろく:ゴッホとテオ】


 

【次回】↓

coming-soon

 

図書館でのおすすめボードゲーム① 【マンガすごろく:ゴッホとテオ】

普通に遊んでも面白いですが、図書館での資料提供や、関連本を紹介して読書推進に繋ぐなど【図書館で遊ぶことで、より深く楽しめるゲーム】を紹介していきます。

シリーズ化を予定しています。

 

【マンガすごろく:ゴッホとテオ】

詳しい説明と画像(とっても美しいです)は、上記の公式サイトを見てもらえますと伝わるかと思います。

ここでは、図書館とのクロスポイントを中心にご紹介していきます。

 

概要をシンプルに説明しますと【ゴッホの人生の追体験ができるゲーム】だと、私は感じています。

 

まず、基本的な遊び方としては、本(ゲーム)に描かれたマンガのマスを、サイコロを振ってすごろくのように進んでいきます。

止まったマスによってイベントがおきたりしますが、ここでポイントなのは【通った全てのマスを読み上げていく】というルールです。

黙読ではなく音読で、かつ他のプレイヤーに聞いて貰うことで【音読を人に聞いてもらう】という体験ができます。

小中学生以来でしたが、音読体験が久しぶりに出来るのはとても楽しく、懐かしい読書の楽しみを思い出すことができました。

 

また、ゴッホの人生を読み上げつつ体験していくことで興味がわき、途中で絵を描くなどもありますので、ゲームを遊んだあとはゴッホについてもっと詳しく知りたくなります。

関連本として『ゴッホのあしあと』や、関連映画として『ゴッホ ~最期の手紙~』などを紹介すると、より世界が広がると思います。

 

ゲーム的な部分も素晴らしく、良いバランスで改変と選択が用意されています。

ゴッホの人生を追体験すると悲しい結末になるのは避けれないのですが、進み方によって【あったかもしれない未来】にたどり着くこともできます。

 

私も実際に遊びましたが、唯一無二の今までない不思議で楽しいゲーム体験ができました。

実際に遊んだ様子はこちらです、文字では説明が難しい部分も動画だと伝わると思います。

www.youtube.com


体験型アートとも言える作品で、本や映画とも繋がりますので、ぜひ図書館での企画で遊んでみてください。

私もいつか、ゴッホや絵画に詳しい方をお呼びして、図書館で一緒に遊びながら解説して貰える企画とかをやりたいなと思っています。

 

【次回】↓

図書館でのおすすめボードゲーム②【広辞苑かるた】


福岡で研修講師を2日間してきました

図書館でのゲーム活用研修の講師を2つおこなってきました。

 

①福岡県学校図書館協議会での研修

大変大きな会場で、参加者も100~150名程度参加と聞いていましたので、やや緊張していましたが、無事に終わりホッとしました。

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前半は、小・中・高校図書館でのゲーム活用を中心にお話して、後半は実際にボードゲームを体験してもらいつつ、注意点やコツなどを説明をしました。

終了後も質問を頂くなど、みなさん熱心でありがたかったです。

 

②福岡地区公共図書館協議会での研修

公共図書館という事で、幅広い立場の方に参加していただきました。

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カフェ併設の図書館(改装中)で、とっても素敵でした。

 

基本は上記と同じく、お話→体験の流れで行いました。

学校図書館公共図書館では、目的も環境も違いますので、お話も体験もそれぞれに特化した内容にしています。

こちらも質問や体験が盛り上がり、大変うれしかったです。

 

最近の研修では、みなさんの情熱をとても感じます。

新しいサービスを図書館で提供したい、より多くの人に図書館を活用してもらいたいという気持ちを凄く感じて嬉しいです。

また、ゲーム文化を体験している若い方が、積極的に図書館でのゲームを取り入れてくれようとしているのが嬉しいですね。

これからの図書館でのゲームサービスが、若い方を中心に良い方向に行きそうでワクワクしています。

 

 

国会図書館に、TRPGなどの同人シナリオ(デジタルデータ)を寄贈してみませんか。

『カタシロ』『VOID』『狂気山脈』『I'll die here』、、日々生み出されるTRPGやマーダーミステリー、ソロジャーナルなどの素晴らしい物語(シナリオ)

 

人間失格』などの文学と同じく、100年後の人達にも楽しんで欲しい物語だと思っています。

物語を楽しんだ100年後の人達が、また新たな物語を生み出すかもしれません。

その為には、適切なシステムによる物語の収集と保存が不可欠です、、、、というわけで。

 

皆さんの作られたシナリオを、国立国会図書館にデジタルデータで寄贈(納入)して、未来永劫残しませんか?

 

日本で出版される、多くの本が国会図書館に納本されているのはご存じの方も多いと思いますが、実はゲームソフトなどのデジタル系の資料も保存されています(物理媒体でデジタルゲームが保存されている、という意味です)

 

私の作った同人誌(PDFデータ)も国会図書館に寄贈(納入)していますので、こんな感じで国会図書館のデータベースで見ることが出来ます。

 

ネット上では内容までは見れないように公開範囲を制限しています。

本当は内容も公開する予定だったのですが、5年以上前の文章ということもあり、今見ると無駄に攻撃的だったり、草生やしまくってたりと恥ずかし過ぎて、「国立国会図書館内限定」の公開にしました。日和ってすいません、、、。

 

ちなみにデジタルデータの寄贈(納入)には大きく2種類あります。

 

①どなたでも自宅のPCなどから見れる【インターネット公開】

②本館や関西館に直接行った時だけ見れる【国立国会図書館内限定】

 

の2つです。

 

ここからは、シナリオなどPDF(デジタルデータ)の寄贈(納入)方法と注意点などを書いていきます。

自分なりに調べながら書いていますが、間違い等がある可能性があります。

その時は申し訳ありません。

※関係者の皆様が何か気づかれましたら、こっそり教えてください。修正します。

 

【全体的な流れの把握】(https://dl.ndl.go.jp/static/files/flow_soushin.pdf)
最初になんとなく理解しておくとスムーズにできます。




国会図書館に同人誌(デジタル版)を寄贈(納入)する時の注意点】

 

納入予定のオンライン資料の概要(販売/公開しているURL、点数 等)をメールにてお伝えする必要があります(こちらの①にあたりますhttps://dl.ndl.go.jp/static/files/flow_soushin.pdf

 

②公開(出版)されている作品に限ります(サイトでの無料公開作品、Booth等での有料販売作品などがOKです)

 

③こちらにもあるように(https://www.ndl.go.jp/jp/collect/online/index.html) 時間が掛かりますので(数か月から1年)、慌てず気長に進めていきましょ。

まだですか?などの問い合わせはしないようにお願いします。

 

④寄贈(納入)するのは製作者がやった方が良いかなと思います。

ゲーマー的思考と司書的思考で、自分でも考えが割れてますが、無断で人の作品を納入するのは良くないかなと思っています。

有料販売の物がネットで見れるのは明らかに良くないですし。

 

⑤有料で販売している物に関しては公開範囲を「国立国会図書館内限定」に設定するのをオススメします。

 

⑥公開範囲を「国立国会図書館内限定」にした場合は、国立国会図書館(東京本館、関西館、国際こども図書館)に直接来館して施設内でのみ閲覧する事ができます。その場合でも、著作権の範囲内(全体の半分)は複写する事ができます。

 

※インターネット公開も、遠隔複写サービスで同じく著作権の範囲内(全体の半分)までは郵送で複写する事ができます。

 

⑦有料で販売しているシナリオも公開されますので、ご注意下さい。

 

⑧納入時に公開範囲を選択できます↓

国立国会図書館内限定で公開する → 東京本館、関西館、国際こども図書館に直接行かないと見れない。

国立国会図書館によるインターネット公開を許諾する → オンライン上で見れる。

・一度登録した資料の公開範囲の変更は、一応できますが書類の提出などの手続きが必要になりますので、熟考されてからが良いでしょう。

【やっぱり非公開にしたい】は出来ません。

 

⑨納入方法は大きく2つに分かれます。

 

⑨ー1 シナリオデータを個人サイトなど、誰でもアクセス出来る場所に置いている場合は、「URLからファイルを自動収集する方法」でフォーム入力から納入する事ができます。

・フォーム入力時の作成者のところは、本名ではなく作者名(私の場合は格闘系司書)になります(本名と作者名が同じでしたら気にしなくて大丈夫です)

・繰り返しになりますが、公開範囲は理解されたうえで登録されてください。

 

⑨ー2 boothなど、アカウント登録が必要なサイトに置いている場合は、2の「ファイルをアップロードする方法」になります(こちらの方が多いと思います)

 

⑩全ての手続きを終えるまで1年から数ヶ月ほどかかりますので、のんびりゆるゆるとされてください。

※注:気になるお気持ちはわかりますが、まだですか?系の問い合わせはホントお控えください。




【具体的な納入方法】

1、最初に、こちらのサイトにアクセスしてください→https://dl.ndl.go.jp/dms/online


2、納入したいファイルの公開状況によって

 

・【URLからファイルを自動収集する方法】

 

・【ファイルをアップロードする方法】

 

のどちらかを決めてください。




2-1、【URLからファイルを自動収集する方法】の場合。

納入したいデータがネット上にあり、かつ誰でも無料でダウンロード出来る場合はこちらになります。

Bootのような、ユーザー登録とログインが必要なサイトで公開している場合は、たとえ無料でも【ファイルをアップロードする方法】になります。

 

2-2、>自動収集のながれ(PDF)をクリックすると、わかりやすい表が出てきます。

この表の流れに沿って手続きをします。

2-3、フォームに沿って入力していけば、特に難しい事は無いかと思いますが、私もこの方法では納入していませんので、詳しくはわからず申し訳ないです。



3-1、【ファイルをアップロードする方法】の場合

説明にあるように「IDとパスワード」が必要になります。

online@ndl.go.jp あてにメールを送りましょう。

 

3-2、メールは、国会図書館側にインターネットで公開(出版)されているものかを確認してもらうためですので、メールの内容は「オンライン資料の納入(寄贈)を希望しています。販売/公開しているURLは以下になります(該当のURL)」という書き方がよいと思います。

 

3-3、状況によっては、国会図書館から各種確認のメールがきますが、丁寧に対応して貰えるので、焦らずやり取りしましょう。

 

3-4、2~3日すると「確認しました、IDとパスをお送りするために申込書に記入して送付してください」というメールがきますので、次は添付されてた「送信用ID申請書」に記入して返信します。

※申請書の「機関等の名称または氏名」は、国会図書館のデータベースに登録されて、一般には公開されない情報ですが、本名でもペンネームでもどちらでも大丈夫です(私はペンネームの格闘系司書にしました)

 

3-5、1週間ほどでIDとパスが送られてきます。

 

3-6、https://dl.ndl.go.jp/dms/onlineにアクセス、「ファイルをアップロードする方法(送信)」の少し下にある「送信システムへログイン」をクリック。

 

IDとパスを入力してデータを登録していきます。



 

3-7、左側の「資料を送信」をクリック(※ここからは公開されていない範囲ですので画像無し)

「一件ずつ送信」を選びます。

寄贈(納入)したいファイルを選択してアップロードします(ドラッグ&ドロップでも可)

 

3-8、メタデータ(書誌データ)を入力していきます。

聞きなれない言葉が多いと思いますが「必須」の部分だけの入力でも大丈夫です。

最後の【公開範囲】だけは気を付けてください。

 

3-9、入力後に確定すると「データの登録を受け付けました」というメールがきます。

 

3-10、数か月から1年ほどすると、国立国会図書館デジタルコレクション(https://dl.ndl.go.jp/ja/) で検索できるようになります。

 

以上で終了となります、お疲れ様でした。

 

なかなか大変ですが、TRPGやマダミスの作者様におきましては、100年後のゲーマーに向けて、寄贈(納入)して頂けると個人的に嬉しいです。

 

100年後の人が皆さんのゲームで遊んで、何かインスピレーションを受け、また新たなゲームを作ってくれると良いなと思っています。

 

国立国会図書館のオンライン資料収集制度について、詳しく知りたい方はこちら。

https://www.ndl.go.jp/jp/collect/online/index.html



【最後に】

ゲーム好きの司書として、皆様の素晴らしいシナリオ(物語)が後世に伝わると良いなという思いでブログに残しました。

 

丁寧に考えられた保存システムですので、製作者様に無断で納入(寄贈)するなど、トラブルに繋がる事が無いようにお願いします。

 

こちら(https://www.ndl.go.jp/jp/collect/online/index.html) の3に「三者からのご寄贈はお受けしません。」とありますので、そもそも製作者以外の人は納入(寄贈)できないかなと思います。

 

100年後の人達が、楽しくゲームで遊べるのを祈っています。

『カタシロ』やって欲しいw

 

神戸の北神図書館でのボードゲーム企画をお手伝いしてきました。

神戸の北神図書館さんで行われたボードゲーム企画【ゲームで図書館を学ぼう!~グループ対抗!「こじつけ?レファレンサー!」~】のお手伝いをしてきました。

 

神戸市:北神図書館 2月行事予定

 

「こじつけ?レファレンサー!」↓

https://gamemarket.jp/game/178147

 

お手伝いと言いましても、事故渋滞で遅れた行った上に、担当の司書さんもゲームに詳しく、ほぼ見守ってるだけでした(笑)

とはいえ「何か困った時は、すぐに動きますね」という予定にしていたので、とりあえず居るだけでも安心に繋がったようで良かったです。

 

ゲーム企画の方は、事前の展示や企画の司会進行も素晴らしく、参加された人達も凄く楽しそうでしたー。

今回使った本は、後日展示されるそうです。

その発想は無かったので、なるほどー!と思いました。

図書館でのゲーム企画らしくて良いですね。

 

 

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アンケートや感想も凄く良かったそうで、次も是非やって欲しいですね。

 

初めての図書館ボドゲ企画だったとの事で、集客など大変な事もあったそうですが、大成功だったと思います。

初めの一歩は緊張しますし、プレッシャーもありますが、他の図書館さんもチャレンジしてくれると嬉しいです。

もちろん、私も外部から応援するだけではなく、大阪近隣であれば内容にもよりますが、割と気軽にボランティアでサポートしに行きますので、興味のある図書館さんがありましたら、ツイッターかFBなどでご連絡ください。


私への企画丸投げではなく、所属される司書さんが出来るようになるための経験を積むサポートという形になりますが、タイミングが合えばなるべくやりますので。

図書館でのボドゲ企画が広まると嬉しいので頑張ります。

 

あと、デジタルゲーム企画をされたい図書館さんがありましたら、お気軽に丸投げしてください(笑)


とにかく図書館でのデジタルゲーム企画の事例を作りたいので、デジタルゲーム特化でしたら無償でガンガンやります!

(`・ω・´)図書館でデジタルゲームやりたいです!!

 

ゲーミング図書館ネットワークへのお誘い

図書館でのゲームサービスに関する情報交換、相談、交流などが行える、オンライン上のコミュニティスペース【ゲーミング図書館ネットワーク】を作りました。

ディスコードというプラットフォーム上にあり、参加は無料ですがアカウントを作る必要があります。

以下のリンク先から参加できますので、ご興味ありましたらお気軽に参加をよろしくお願いします。
図書館関係者以外の方も、多く参加されています。

 

※リンクの有効期限がありますので、切れてた場合は私のツイッターかFBまでお気軽にご連絡ください。

discord.gg

参加されましたら、自己紹介のところに書き込みして頂けますとありがたいです。

 

また、誰でもさんか出来るコミュニティとなっておりますので、個人情報の書き込みをどこまでするかは、ご注意ください。

私は本名や職場も公開していますが、ここまでオープンな人は殆どいませんw