「図書館×ゲーム」活動報告日誌

全国の図書館で、アナログ・デジタルゲームを中心とした様々な企画を行っている格闘系司書の活動を紹介しているブログです。

図書館でのおすすめボードゲーム⑤ 【負けるな一茶】

図書館での資料提供や本の紹介に繋げやすいボードゲームを紹介している「図書館でのおすすめボードゲーム」シリーズです。

 

今回紹介するのは「負けるな一茶」です。

最初にお伝えしておきますと、Boothというサイトで販売されており、通常のお店では買いにくい(特に公共図書館が予算で買うのは難しい)のですが、とっても素敵で図書館向きなゲームなので紹介していきます。

 

 

ルールは至って簡単で【出された俳句が、本当に一茶が書いた物なのか、そうじゃないのか(ニセモノ)を、みんなで話し合って当てる】という感じです。

なんでも一茶は生涯で2万句くらい作った多作な俳人だそうで、一茶が好きで色々知ってる人でも当てるは難しそうです。

 

中学と高校図書館で遊ぶのに、最初は「う~ん、今の子達が一茶に興味持って遊んでくれるかなぁ」と不安でしたが、これは完全に杞憂で、始めてみるとめちゃくちゃ楽しんでくれました。

俳句が書かれたカードを取り出し、書かれた俳句を読み上げ「これは一茶でしょうか、それともノー一茶でしょうか」という流れなのですが、まず一茶orノー一茶という語感を面白がってくれて、日本語の言葉遊び的語感を楽しむ事ができます。

 

その後に正解を伝えて、裏の豆知識を読み上げることで、みんなの一茶への解像度がどんどん上がっていきます。

私の経験ですと、読み上げるカードの順番が結構大事で、最初の豆知識で基本的な作風を伝えて考えやすくした後で、生涯を伝えると一茶という人物に興味を持ってもらえやすくなるようです。

 

こうして遊んでいくと、さっきまで一茶の事を殆ど知らなかった子達が「これは一茶だね、おれにはわかる」「ダーク一茶きたわ」「あ、きれいな一茶ですね」「病み一茶じゃん」などなど、その勢いで図書館の本を読んでみようか、という流れにもなります。

他には「じゃあ、この一茶について書いてある本は攻略本って事ですね」と言ってくれた子もいたり。

 

場の雰囲気を上手く作ると、中学や高校図書館ですごく楽しんでくれるゲームですのでオススメです。

 

【前回】↓

図書館でのおすすめボードゲーム【こじつけレファレンサー

 

【次回】↓

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