図書館や学童の皆さんに研修をしたときに、高確率で聞かれる質問と答えを書いています。
私の考えは、経験を下に日々変化していますので、あくまで現時点(2021年2月→2024年2月更新)の私の考えになります。
これが正解!といわけではありませんが、何かの参考になれば幸いです。
Q1,図書館での企画ポスターやチラシに、ボードゲームの箱を撮影した画像を使ってもいいでしょうか?
A,以下、著作権の専門家の方にお聞きした内容です。
【所蔵しているボードゲームで貸出しのための利用なら、いわゆるオークション規定が使えると考えられます。
そうでない場合でも、軽微な利用になるため、基本的には問題になりにくいのですが、グレーとは言えます。
信頼関係がない状態なら、許諾を取って、そのやり取りの中でつながりを作るというのもよい手段かなと思います】
著作権については、こちらのサイトで詳しく説明しています↓
https://2020.libraryfair.jp/forum/2020/f309
※2024年2月追記分↓
現時点(2024年2月)のお答えですが、全国150館以上の図書館でボドゲ企画が行われており、その多くの告知画像にボドゲの箱絵が使われておりますが、トラブルになった例は一件も聞いたことがありません。
軽微な利用になりますし、よほど高画質で1個のみのアップ画像とかで無ければ問題にはならないと考えています。
Q2,購入する予算が無いので、市販のボードゲームを手作りしても大丈夫でしょうか?
A,予算等お気持ちはわかりますが、おやめください。
法的にはセーフですが、モラル的にアウトです。
Q3,どこで購入できますか?
A、都会ですと、ツタヤ、ゲオ、ヨドバシ、最近ではブックオフなどの量販店や、イエローサブマリンなどの専門店、また地元にボードゲームカフェがあると販売もしているかもしれません。【県名 ボードゲームカフェ】でネット検索してみてください。
地方ですとアマゾンなどのネット通販がメインになりますが、アマゾンはプレミア値段だったり、違法な海賊版などがあったりするので、注意が必要です。
(値段に関しては、いくつかのサイトを見て定価を確認できますが、海賊版に関しては正直判断が難しいと思います。公式メーカが販売していれば間違いありませんが、一般の方は、そもそもどこが公式なのかわからないので)
【すごろくや】(https://sugorokuya.jp/)や【ケンビル】(http://kenbill.com/)
などのボードゲーム通販ショップでしたら間違いありませんが、アマゾンと違い送料がかかります。
【すごろくや】は掛売りにも対応しているので、役場的な購入方法をされるところは助かると思います。
※2024年2月追記分↓
TRCさんは普通に販売してますので、TRCさんから本を購入されてるところは、問題なく買えると思います。
【TRCさんのボドゲ販売ページ】(https://www.trc.co.jp/information/191115_boardgame.html)
Q4、パーツの紛失や破損に対しては、どのように対処されてますか?
A、現時点で、紛失・破損の実例は聞いたことがありませんが、通常の本と同じ処理でいいと考えています。
図書館にもよると思いますが、弁償や、事情がある場合は考慮するなどです。
(この辺りは、図書館がどの予算で購入しているかも関係してくると思います)
今まで破損や紛失は聞いたことがありませんので、かなり確立は低いと感じています。
また、館外貸出・館内利用・イベント利用など目的別にボードゲームを分けて、館外貸出をするゲームは、多少パーツがなくなっても成立するゲームを中心に揃えるなどの工夫をオススメしています。
※2024年2月追記分↓
経年劣化や既に長期間使用してるなどの個別事例にもよりますので、通常の本の弁償と同じく事例ごとに考えていく必要があります。
以下はひとつの考え方の例です。
購入予算から考える。
・資料費で購入→弁償してもらう方向で進める。
・消耗品費で購入→弁償はしてもらいたいけど、上記よりも弱め。
パーツから考える
・なくなるとゲームに大きな支障をきたすパーツを紛失→弁償してもらう。
・なくても、まぁゲームは出来るかなというパーツを紛失→できれば弁償ですが、口頭注意のみもあり。
・紛失パーツが他の物で代替できそう→ゲームに支障をきたさないという条件付きで、代替も可。
弁償方法
・利用者さんに同じものを購入してもらう。
・メーカーさんによっては(少ないですが)パーツの販売もしてくれるので、利用者さんにお伝えして確認してもらう。
・絶版だった場合は、本と同じく同程度の値段と内容のゲームを指定して買ってもらう。
Q5、図書館でボードゲームを活用するメリットを教えてください
A、新しい層へのリーチ、関連本を紹介する等の読書推進、地域のコミュニティつくり、学校図書館との連携、様々な学びへ繋げる、子育て支援、居場所つくり。
実例を書くと長くなりますが、色々できます。
※2024年2月追記分↓
図書館に来てもらうきっかけ。といった軽い感じでも、もちろん大丈夫です。
他には、利用者さんが一緒に遊んだ司書さんに親しみを覚えて、その後に気軽な問い合わせや雑談が増えるなど、コミュニケーションが円滑になった例があります。
↑利用者さんが距離感ゼロでぐいぐいくる危険性もありますが。
Q6、図書館でボードゲームをおこなった時のデメリットを教えてください。
A、盛り上がった声が響きわたり苦情がでる、子供を預けて買い物に行く親(これは考え方次第でむしろ歓迎)、ゲームの管理が大変、予算がない、イベント時に人手が足りず通常業務が圧迫される。
サポートしてくれる外部団体とは、目的と立場のすりあわせをしておかないとトラブルになる事がある。
ゲームの勝敗や進め方、口調(たまに煽る人がいます)などを原因とした参加者同士のトラブルに注意などです。
※2024年2月追記分↓
Q7、館外貸出のサービスを開始すると、カウンタースタッフの負担は増えますか?
A、増えます。
増えるのは間違いないですが、以下の運用で多少負担を減らす事ができます。
・別紙にパーツ一覧を書いておき同封、利用者さんが確認しながら箱になおせるようにする。
・パーツ数が多いボドゲは貸出しない。
・物にもよりますが、最初に厚紙からパーツを切り離すタイプは、ベースとなる厚紙を取っておいて、その厚紙に嵌めて返すようにすると、一目でわかります。
※2024年2月追記分↓
Q8、ボドゲ企画をしたいのですが、人が来なかったらと思うと踏み切れません。
A、初めての事は、参加する側もハードルが高いと思いますので、以下の方法で少しハードルを下げれると思います。
・最低限の人数は知り合いに声をかけて来てもらうようにしておく。
※色々なコミュニティの企画に顔を出しておくと、来てもらいやすくなります。
自分の企画には来て欲しいけど、人に企画には行かないというのは難しいです。
・参加して合わなかったらどうしよう?という不安がありますので、時間がかかるゲームではなく、10分~15分ほどで終わるゲームを複数用意しておき、ちょっとだけ遊んでみるとかも可能です、というのも告知しておきましょう。
・途中の入退は自由。と書いて募集しましょう。
・最初に一回は知り合いを中心にテスト的に開催して、その様子は外から見えるようにしておく。
見かけた人がその場で参加してくれるかもしれませんし、次あったら参加しようと思ってくれます。
・扉を開けないと見えない場所ではなく、外から様子がうかがえるガラス張りの会場ですると、その場で参加してくれる方が増えます。
※騒音との兼ね合いで、ドアは閉まっているがガラス張りで外から見えるのが理想ですが、施設の作り上むずかしい事が多いと思いますが。
※2024年2月追記分↓
Q10、具体的にどんなゲームを買うといいでしょうか?
A、こちらで年齢別と目的別で具体的なゲーム名を紹介しています。
文字情報による解説ですので、必要最低限になっていますが、研修時は詳しく聞いて早口で(オタクなので)10倍くらいの情報量を話します。