「図書館×ゲーム」活動報告日誌

全国の図書館で、アナログ・デジタルゲームを中心とした様々な企画を行っている格闘系司書の活動を紹介しているブログです。

広島、三原市立図書館さんでの研修をおこないました。

コロナ禍で大変な時期ですが、ありがたい事に声をかけて頂きまして、広島の三原市立図書館さんで研修講師をさせて頂きました。

 

「三原市立図書館」の画像検索結果

 

20名ほど参加で、司書の方だけでなく、学校や学童関係者の方にも参加して頂きました。

 

例によって、入り口から楽しい感じにして、色々な情報を展示しました↓

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図書館でのゲーム活用を中心にお話しましたが、注意ポイントや運用のコツ、期待されるメリット(個人的には勉強と結びつけないようにしています)などは、学校や学童でも活用できるので、参考になったと思います。

 

また、今回から新しく始めた事として『各机にボードゲームを置く』という事をおこないました。↓

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これにより。

【より気軽に実際に触れてもらえる】

【ゲームの多様性を知ってもらえる】

【私の話が合わなかった時の暇つぶしに】

という、狙いがあり、上手く行ったと感じました。

 

寝そうなときに触ってもらえるので、今回は寝た人いなかったですw

 

最後に、色々なボードゲームを体験してもらい終了しました。

毎回ですが、ノリがいい参加者さんがいて救われます。

体験はみなさん譲り合って、希望者が出ない時がありますので。

図書スタッフの中にはTRPG勢もいて、積極的に参加&質問をしていただき嬉しかったです。

 

最後になりましたが、感染対策としては、入室前の消毒や熱確認などの基本的な事から、使用するボードゲームは2週間以上放置した物を使い、体験で1回使ったら消毒か、1回の使用でやめる、プレイヤー同士の座る位置を離す(これが一番やにくかったです)などを行いました。

 

もちろん100%安全という事はありませんので、研修終了後2週間経つまでは落ち着きませんでした。

 

多くの方に助けていただき、なんとか図書館でのゲーム活動をさせて頂いています。

これからも、のんびり頑張りますので、よろしくお願いします~。

 

 

福岡県立図書館さんでのゲーム活用研修

福岡県立図書館さんで、図書館でのゲーム活用に関する司書研修をおこなってきました、

 

https://www.hanmoto.com/about_bookdata

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大変ありがたい事に、20名の募集に対して70名以上の参加希望がありました。

Σ( ̄Д ̄ )大人気!

 

せっかくなので、何とか多くの方にお伝えしたいと思い、福岡県立図書館さんにお願いして、前日も(ボランティアで)開催できるようになりました。

こちらのワガママに親切に対応して頂き、本当にありがたかったです。

 

前日開催だけでなく、他にも色々と良くして頂き、とても嬉しかったです。

(´∀`)ありがたやー。

 

土日の2日間、研修を行うにあたって、目でみて触って、感覚的にゲームというのを理解して欲しかったので、とにかく色々な展示を作りました。

 

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内容としては、パワーポイントを使ってお話→体験→お話→体験、という感じで、理論と実践を交互に行いました。

これは、かなり効果的だったと思います。

 

お話の内容は、かなり踏み込んだ部分もあり。

・図書館でのボードゲームの現状

・なぜ図書館で行なうのか?

・初めての図書館ボードゲームにおススメの内容

・企画の通し方

・予算の取り方

などなど、1日かけてじっくりお伝え出来ました。

 

また、ゲーム体験ではボードゲームに加え、簡易TRPG体験もしてもらいましたが、こちらもかなり好評でした!

 

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ただ、2日目は私の時間調整が上手くいかず、TRPG体験が出来なかったのが残念です。

アンケートにも「TRPGも体験してみたかったです」とあって、申し訳ない限りです。

 

後日頂いたアンケートは、回収率も高く、悪い評価も無かったので、ホッと安心すると同時に、暖かく嬉しい感想のお言葉ばかりで本当に嬉しかったです。

ありがとうございます。

 

もし、地元での開催を希望される方がいらっしゃいましたら、地元の教育委員会などへアンケートなどで希望を出して貰えると、意外と通ったらするようです。

 

福岡県立図書館の方々、参加してくれた方々、皆さまのおかげで、しっかり楽しい研修が出来ました、ありがとうございました。

 

 

 

オンライン読み聞かせ対応絵本『ドラゴンをさがしに』

コロナ 禍の現在、図書館ではネット経由での絵本読み聞かせを模索していますが、著作権がネックになり難しい状況です。

 

何か出来る事がないかと、個人的に色々と動いていたところ、『ドラゴンをさがしに』を出版されている「すごろくや」さんから、以下の点に注意してもらえたら【オンラインでの読み聞かせ配信、読み聞かせ動画のアップロード】はオッケーです。という、大変ありがたいお言葉を頂きました!

ヽ(*^ω^*)ノ

 

ゲーム絵本『ドラゴンをさがしに』の詳しい内容はこちら↓

https://sugorokuya.jp/p/mpa1-finding-the-dragon/index.html

 

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以下、オンライン読み聞かせについての注意点になります。

 

※()内は、格闘系司書(私)の補足です。

1、公開内容についてのルートの指定などはありません。ネタバレに繋がる展開は極力避けるよう努めてください。

(この場合のネタバレとは、ページをめくる前に、全ての選択肢の結果を伝えてから選んでもらう。という事です。普通に遊んで最初からエンディングまで読むのは大丈夫です)

 


2、実施・公開前にすごろくや(publicity【アットマーク】sugorokuya.jp)の山田宛にメールでご連絡をお願いします。

(メールを送る際は【】を外して、アットマークを@に変えてください)


3、実施・公開時に、「株式会社すごろくやの許可を得て撮影しています」旨の内容の掲示をお願いします。文書形式は問いません。


4、キャラの選択肢の說明と、最初の選択肢を選ぶ箇所は積極的に使用をお願いします。(出版元のGame Flowさま推奨です)


5、イベントの様子の写真。動画・画像のウェブサイトなどへのアップロードは問題ございません。アップロードする際はリンク先をすごろくや(2番のメールアドレス)の山田宛お知らせください。


6、上記の素材は、すごろくや、またはGame Flowが広報活動等で使用させていただく可能性があります。

 使用不可や使用条件(顔が写っていないものは使用可など)は事前リンク先送付の際に、その旨ご連絡ください。

 

以上の6つに注意してもらえましたら、【オンラインでの読み聞かせ】【読み聞かせ動画のアップロード】をする事が出来ます。

 

『ドラゴンをさがしに』は、ゲーム絵本というスタイルなので、読み聞かせ絵本としてはもちろんですが、図書館でのゲーム企画に興味がある方への入り口としてピッタリです。

通常のお話し会にもオススメです。

 

実際に小学校のオンライン授業で使用してもらった時は、大変好評でした。

(^ω^)

https://henauru.hatenablog.com/entry/2020/07/02/124953

 

コロナ禍での絵本の読み聞かせは、多くの図書館が模索してる部分だと思います。

1つの解として【許可済みの絵本での、オンライン読み聞かせ】を考えて貰えると嬉しく思います。

 

また、JLA(日本図書館協会)によると、以下の絵本は、オンライン読み聞かせが可能だそうです。

http://www.jla.or.jp/home/news_list/tabid/83/Default.aspx?itemid=5379

 

 

ゲーム絵本『ドラゴンを探しに』を使った、小学校でのオンライン授業事例紹介

コロナの影響でオンライン授業が続くなか、小学校の先生が『ドラゴンを探しに』を使ったオンライン授業をされました。

 

ゲーム絵本『ドラゴンを探しに』(フランス製)という絵本は、いわゆるゲームブック形式で進む絵本です。

 

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通常のゲームブックは選択肢によって進むページが違うのですが(Aを選んだら16pへ、Bを選んだら24pへ、みたいな感じ)この絵本が面白いのは、ページが3分割しており、選んだページのみめくる形になっています。

 

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他にも、キャラクターが3人から選べたり、手持ちのアイテムがあったりと、なかなか凝った作りになっています(この辺は、今までのゲームブックでもありましたが)

 

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実際の授業は、以下のような運用でされたそうです。

 

・使用機器:zoom 

・対象       :小学四年生

・人数       :未確認ですが15人程度?(複数回に分けておこなったとの事)

・始まる前に、選択肢を多数決で決める事を伝えておく。

・投票はzoomの投票機能を使っておこなった。

 

実際にやった結果、かなり子供たちは喜んでくれたそうです。

また、子供たちの好奇心を刺激できたようで「あっちを選んだらどうなったのだろ?」「他のキャラならどうなったのかな?」など、別の選択肢を選んだ場合が気になり、もう一回やりたい子も多かったとのこと。

後日、直接本を借りにきた子もいたそうです。

 

困った事は一切無かったそうです。

投票で自分の思う通りじゃないから嫌とか、文句なども全然無かったと言われてました。

何度も出来るのがわかっているので、その辺りは気にならないようです。

 

グループ毎に「前後の流れをよんで考えるチーム」「とりあえず面白そうな選択をするチーム」「リーダーみたいに引っ張る子が出てくる」「みんなで話し合う」など、子供たちの色々な個性が出て面白かったそうです。

後日「お父さんに買って貰った!」という子もいたとの事。

 

なお、現在アマゾンでは転売値段(4000円)となっていますので、定価(2400円+税)以上での購入はされないようにお願いします。

 

正規代理店で2020年7月20日頃に再販予定みたいですので、そちらをお待ちください。

 

なんか宣伝みたいになっちゃいますけど、転売値段で買われるのは嫌なので、すごろくやさん(正規代理店)のサイトを貼っておきます。

 

動画での丁寧な紹介などもあって、わかりやすいです。

 

https://sgrk.blog.fc2.com/blog-entry-4354.html

 

公共図書館でのリアルお話会でやって欲しいですね!(´∀`)

(学校と違って、図書館はオンラインでの配信が権利的に難しいので)

 

ゲーム司書が勢いで調べたFGO新聞広告の入手方法

2020年5月4日(月)、FGO5周年記念で各新聞に2面の見開き広告が掲載されました。

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https://dengekionline.com/articles/35326/

 

読売新聞朝刊(マシュ・キリエライト)
東京都……東京新聞
茨城県……茨城新聞
栃木県……下野新聞
群馬県……上毛新聞
埼玉県……埼玉新聞
千葉県……千葉日報
神奈川県……神奈川新聞
山梨県……山梨日日新聞
静岡県……静岡新聞
長野県……信濃毎日新聞

 

個人的な趣味&図書館でたまにFGO展示企画をするので、そのときに使いたいと思い、購入できないか調べました。

 

また、購入が難しい分に関しては図書館での閲覧とコピー方法についても書いています。

※現物が入手できたら画像貼りますー。

※マッハで調べたので、漏れや間違いがありましたらツイッターの方にご指摘いただけますとありがたいです。

@librarian03)

 

【新聞の購入方方法】

読売新聞朝刊(マシュ・キリエライト)

https://yomiuri-plus.com/hensyu/plaza_paper.html

電話申し込みか、地元の販売店で購入。

 

東京新聞(アルトリア)

https://www.tokyo-np.co.jp/koudoku/backnumber.html

郵便振込みで対応してくれるようです。

在庫がなくなる可能性があるので、早目がいいかもです。

 

茨城県……茨城新聞(加藤段蔵)

https://np.ibarakinews.jp/

電話で連絡後、郵送で対応してもらえるようです。

また、有料ですがデーターベースもありました。広告まで載っているかは不明ですが。

 

栃木県……下野新聞三蔵法師

https://www.shimotsuke.co.jp/list/koudoku

電話対応のようですが、休日で未確認(5/4現在)

 ※祝日はお休みで電話が繋がらなかったので、後日確認して修正します。

 

群馬県……上毛新聞(ベディヴィエール)

https://www.jomo-news.co.jp/company/subscribe

サイト下の方で郵送先などを確認して、料金分の切手を送る。

 

埼玉県……埼玉新聞(エレシュキガル)

https://www.saitama-np.co.jp/koudoku/

サイト下の方で郵送先などを確認して、料金分の切手を送る。

 

千葉県……千葉日報(ゲオルギオス)

https://www.chibanippo.co.jp/company/inquiry

こちらのバックナンバーの問い合わせ先に電話すると、代金と購入方法を教えてくれます。

電話したら、何も言ってないのに「5/4の新聞希望とメモを入れてください」と言われてワラタw

 

神奈川県……神奈川新聞(ダ・ヴィンチちゃん)

https://www.kanaloco.jp/company/contact/faq.html

電話にて在庫確認後(必須)、郵送で対応のようです(未確認)

また、県東版と県西版がありますので、確認が必要です(こちらも未確認)

※祝日はお休みで電話が繋がらなかったので、後日確認して修正します。

 

山梨県……山梨日日新聞バニヤン

https://www.sannichi.co.jp/HANBAI/index_backnumber.php

専用フォームからメールで申し込み後、切手か振込みで支払い。

送料込みで1部210円。

 

静岡県……静岡新聞葛飾北斎

https://www.at-s.com/apps/shop/backno_daily

web販売ですが、すでに販売終了。無念。

 

長野県……信濃毎日新聞(キングプロテア)

https://info.shinmai.co.jp/help/index.htm

電話で問い合わせ後、郵送してくれます。

めちゃくちゃ丁寧に対応していただきました。

 

 また、ほとんどの新聞は地元に販売店があるので、そちらで購入できるようです。

(事前に連絡して在庫確認をしてからがいいと思います)

 

 

 

【(コロナが落ち着いてからの)図書館での閲覧方法】

 

・地元の図書館に置いてある地方紙を調べて見に行く。

バックナンバーにも対応していますが、一定期間で廃棄するところが多いので事前に確認するのをおすすめします。

都内ですと、東京都立図書館が良さそうです。

国会図書館のサイトでは所蔵館も調べられます。

こちらの、ふんすいさんの一連のツイートを参考にされてください。

<blockquote class="twitter-tweet"><p lang="ja" dir="ltr">データベースは「記事」のみだったりしますからねえ(TV欄や広告がひっかかってこない)<br><br>国会図書館は現状遠隔も中止、都立はいちおう可能で、地方紙もあるはずです<a href="https://t.co/s2R7lOG0Bz">https://t.co/s2R7lOG0Bz
東京には各地から上京してくる人がいるからと聞いた記憶が(笑</p>&mdash; ふんすい (@fun_sui) <a href="https://twitter.com/fun_sui/status/1257102914532683776?ref_src=twsrc%5Etfw">May 4, 2020</a></blockquote> <script async src="https://platform.twitter.com/widgets.js" charset="utf-8"></script>

 

こういった企画をきっかけに、若い方に図書館の活用法を知って貰えると嬉しいです。

今回の広告は、地元の有名スポット+キャラクターという配置になっているようですので、図書館としても郷土資料を使った展示などが出来るのではないでしょうか。

今はコロナ渦の真っ只中ですが、落ち着いたらそういった企画展示が出てくると嬉しいです。

 

 

 

 

 

北欧図書館におけるゲームの活用について

以前、ゲスト講師をした大学で、教育関係にとても熱心な学生さんがいらっしゃいまして、その学生さんが北欧に短期留学をして図書館も回ると聞いたので【北欧での図書館におけるゲーム活用についての質問】を色々お願いしました。

 

面白くて興味深い話が沢山聞けたので、知見を共有する為に書いていきます。

 

【注意点】

・私(格闘系司書)がフワッと質問してしまってる部分がありますので、深く聞けていないときがあります。

・学生さんは、図書館やゲームの専門家ではありません。

・学生さんは優秀ですが、言葉の壁で向こうのスタッフに上手く伝わっていない可能性があります。

・私の(格闘系司書)の個人的な意見や、おそらく勘違いもあります。

(間違いに関しては連絡もらえましたら、ログを残したまま修正します)

・その他、引用した参考資料として『フィンランド公共図書館 躍進の秘密』(本)や、ツイッターで見つけた情報などもあります。

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中心的に聞いてもらったのは、国際図書館連盟が決める「Public Library of the year」に選ばれた、フィンランドにあるヘルシンキ・セントラル・ライブラリー・オーディ」図書館、通称「Oodi(オーディ)」です。

(世界一すげぇ図書館!って事だそうです)

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「Oodi(オーディー)」や、その他の北欧図書館でゲーム(アナログ&デジタル)が、どのように活用されているのか、また、どういった考えで置いているのか?などを個人的な意見もいれつつ紹介していきます。

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パンフレットも貰いました、嬉しい!

パンフにもVRやボードゲームが載っており、力を入れているというか、本と同じように普通に扱ってるという感じがします。

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(アプリで翻訳してます)

 

①【質問】

TRPG(テーブル・トークロールプレイング・ゲーム)は、置いてあるか?

また、図書館で企画などを行っているか?

 【答え】

私(格闘系)が、丁寧に説明していなかったので、TRPGその物が学生さんと向こうのスタッフに上手く伝わっておらず不明。

 

 【格闘系:所感】

しょっぱなから私がやらかしましたが、以前、ツイッターなどでTRPGのルールブックが置いてあるのを画像で確認しているので、置いてあるのは間違いないと思います。

アメリカの図書館では、地域交流や若者向けの企画、障害を持つ人たち向けの交流として行われていますので、北欧の図書館でも行われてるのか、気になりますね。

 

 

②【質問】

アナログ、デジタル問わず、ゲームの貸出はしているか?

 【答え】

どちらもしている。

貸出期間はCDなどと同じ。

パーツの紛失や破損はペナルティあり、ペナルティは弁償や貸出制限など臨機応変に。

 

【格闘系:所感】

ペナルティを臨機応変にするのは、すげぇわかります。日本も本の破損は状況で判断するので。

以前、関係者に聞いた話では、アメリカの図書館ではボードゲームデジタルゲームの紛失が多いとの事。

 フィンランドはどうなのかなと思ってたら『フィンランド公共図書館 躍進の秘密』のp218に「フィンランドは正直な人が多く~~、でも、そこには例外が存在した。(デジタル)ゲームのソフトウェアは盗難が頻発した事もあり、直接手渡す方式に変わっている』との記述あり。

 

なお、日本では現在1館(熊本おおづ図書館)がボードゲームの館外貸出をしていますが、そういった事で困った事はないそうです(破損はたまにあるそうですが)

また、私や他の方が図書館でおこなってるボードゲーム企画でも、殆ど聞いた事がありません。

 

 

③【質問】

全体からみたゲーム予算の比率は?

 【答え】

特にゲームを特別扱いしてないので、わからない。

 

【格闘系:所感】

聞いた感じだと、日本と違って資料の種類を特に気にして無いというか「本もゲームもCDも同じ図書館の資料で違いはないでしょ?」という感覚を強く感じます。

この感覚の違いは、色々な質問で感じました。

 

 

④【質問】

ゲームと本を繋ぐ特別な企画などをしているか?

 【答え】

本とゲームだけでなく色々やっている。

 

【格闘系:所感】

本とゲームに限らず、全ての資料(文化)を並列に考えており、その全ての資料(文化)が相互に繋がるような企画を積極的にしているようです。

ここでも、特にゲームが特別扱いさていないのを感じます。

なお、企画はインスタなどSNSも使って告知しているとのこと。

 

 

 

⑤【質問】

VRやボードゲームなどは、利用者が勝手に遊ぶのか?

説明用の専用のスタッフがいるか?

【答え】

専用のスタッフが5=7人いる(主にVRの接続がメイン)

ボードゲームは各家庭に浸透しており、とくに説明の必要がないので、専用スタッフはデジタルゲームがメイン。

 

【格闘系:所感】

やっぱ専門家がいるというか、細分化はされるなぁと感じました。

イカースペースなどもあるので、図書館の司書がデジタルゲームボードゲーム、VR機器、3Dプリンタ、ミシン、レーザーカッター、音楽スタジオ、最新のPCに詳しくて、その使い方を教えたり、企画を考えたりするなど、全てを出来るようになるのは不可能ですもんね。

(日本だと「公務員は全てを平均以上に出来るようにならないといけない」と言われるので厳しそうですが)

フィンランド公共図書館 躍進の秘密』によると、別の図書館の話で「新しいメディアやITスキルに関して職員にばらつきがある」事や(p206-p207)、「図書館業務に関わらない専用スタッフが増えている」(p119)という記述もあり。

 

 

⑥【質問】

ゲームの収集は博物館とバッティングしないのか?

【答え】

感覚的に博物館ではなく、図書館にあるのが自然という感じ。

学校にもボードゲームはあり、学びと繋がりがあるからでは(学生さんの感想)

 

【格闘系:所感】

日本でも同じような疑問をよく聞かれます。

私の答えとしては「ゲームは遊ぶ事で完結する文化なので、より活用できる図書館が収集・保存しましょう」です。

学生さんの話を聞いていて思うのが、向こうでは「ゲームが文化として浸透している」のを感じます。

家庭、学校、図書館などに自然に置いてあるので、こちらの疑問がそもそも理解されてない気がします。

 

⑦【質問】

なぜ図書館でゲームを扱うのか?

【答え】

市民が望んでいるから。ニーズがあるから。

ゲームも教材、当たり前の感覚。

遊びから学びへ自然と繋がる。

 

【格闘系:所感】

多くの質問の答えで、この「市民が望んでいるから」というのをよく聞きました。

「誰のための、何のための」図書館かというのが、市民にも浸透しているようです。

「市民が望んでいるからやる」というのが通るのは強いですね、もっとも図書館が市民生活に浸透しているからだと思いますが。

あくまで話を聞いた感覚ですが、活用がメインで収集や保存にはそこまで力を入れてないように感じました。

 

フィンランド公共図書館 躍進の秘密』では、以下の理由が書かれていました。

デジタルゲームの話しになりますが。

デジタルゲームは、図書や視聴覚資料と同様、図書館のサービス対象である。

・高額なデジタルゲームを購入することができない、経済的に余裕が無い子達が図書館で楽しめるように。

(p198)

 

 

⑧【質問】

ゲームを選ぶ基準は?

【答え】

市民に聞く、オーディーの前提が「市民のための、市民が作る図書館」なので。

市民側の意識も強い。

禁止ゲームは年齢制限があるやつのみ。

 

【格闘系:所感】

ここでも「市民が望んでいるから」は強いですね。

ちなみに年齢制限があるゲームですが、館内で遊ぶ時はどうするのかな?と思って聞いたら、ゲームはガラス張りの個室で遊べるようになっており、スイッチひとつで全面が曇りガラスになるそうです。

そういったゲームを遊ぶ時は、曇りガラス状態にするそうです。

 

全然関係ないのですが、将来的に日本の図書館でもデジタルゲームが活用され始めたときに、年齢制限のあるゲームをどう扱うのか議論が必要になってくると思いますので、その議論は面白そうだなぁと想像しています(笑)

 

 

【その他のネタ】

・公共貸与権制度はゲームにも適用されるのか?

フィンランド公共図書館 躍進の秘密』(p140)によると、図書館で貸出された本に対して、保証金が支払われているそうです(自国の言語の著作物だけ)

CDなども対象だそうですが、ボードゲームデジタルゲームも対象なんでしょうか、気になりますね。

 

デジタルゲームに対しては、図書館ごとにスタンスが違うが、ボードゲームは置いてある。

フィンランド公共図書館 躍進の秘密』の目次を読むと、「コンピューターゲームは置きません」(p182)と、「コンピューターゲームは図書館でと楽しもう!」(p197)という2つの図書館が紹介されています。

ですが、ボードゲームは置いてあるそうなので、やはり当たり前の文化として浸透しているのが面白いですね。

 

・オーディーでは、VRなど最新のゲームだけでなく、スーファミなど昔のゲームも楽しめる。

わざわざパンフに「レトロゲーム」と書いてあります。

 

 

また、ツイッタースーファミを遊ぶ動画を見つけました。

 

 https://twitter.com/librarian03/status/1221025151950544897?s=20

 

どうも実機ではなく、エミュレーターっぽいんですよね。

権利的に大丈夫なのか、この機械は何なんだ?など、色々と知りたいです(笑)

怪しい機械な気もしますが、もしかしたら昔の日本の旅館などにあったファミコンの機械と同じように、ちゃんと任天堂が作ったやつかもですね。

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というのも、北欧には任天堂唯一の海外支店(任天堂が直接経営していない)があるそうで、その成り立ちも含めて面白いので、特別にこういう機械があっても不思議じゃないなと感じています。

 

https://famicoms.net/blog-entry-3375.html

 

他にも、3Dプリンタやワーキングスペースの事なども色々聞きましたが、長くなるので今回は私の専門であるゲームだけにしました。

お話をしてくれた学生さんに感謝です!長時間ありがとうございました。

また、色々な繋がりでこういったお話が聞けたのも面白いなぁと思っています。

 

 【まとめ】

興味のある部分や、面白い部分を抜きだして書いていますが、聞いているとデメリットもありますし、当然ですが「すべてが素晴らしいので、真似すれば良い」ものではないように感じました。

市民の図書館やゲームに関する感覚も違いますしね。

まずは、うまく日本式に取り入れられそうな部分から真似してやっていきたいです。

 

 

 

 

 

 

 

中日新聞に、図書館でのボードゲームが取り上げれました

中日新聞さんのサイトに、図書館でのボードゲーム活動が動画で紹介されました。

 

https://www.chunichi.co.jp/article/movie/list7/CK2020022202100010.html

 

鈴鹿市立図書館さんでの事例や、学校図書館問題研究会での勉強会など、現在の公共図書館学校図書館でのボードゲーム活用について、わかりやすい動画となっています。

 

拙著『図書館とゲーム』もチラッと出てきて嬉しいです(笑)

 

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新聞には、こっそり私のインタビューも載ってますー。

 

日向先生や生田先生によるお話も動画で見る事が出来るので、大変ためになります〜。

内容はホント激しく同意ですね!

(´∀`)